2021年度も3ヶ月が経過しました
産業保健師として新入社員に対して、フィジカル面やメンタル面の教育や指導を行い新入社員も各部署へ配属され、熱意をもって働き始めた方や既にメンタルダウンしてしまい産業保健師がフォローを始めた方など様々だと思います
しかし、メンタルフォローをしていると「それは、周りの環境や人間関係というよりも本人の問題では?」と思うことも少なくありません
このような方に対して職場でのフォロー(ラインケア)を求めても上司や同僚からすれば「何か納得いかないな…優しくする?フォローする?ってなんだろう…」と思われてしまいます
このように思われないように、産業保健職は適切なフォローをしていく必要があります
私は新入社員に対してメンタル教育・メンタルフォローで必ず伝えていることは下記の3つです
- 自分自身の心身の不調を見逃さないこと
- セルフケア(認知行動療法)について理解すること
- 必ず振り返りをするよう伝える
具体的にどのようなことを伝えているかについて書いていきたいと思います
自分自身の心身の不調を見逃さないこと
本人のメンタル不調に周りが気づく場合もあります
しかし、自分でしか心身の不調に気づけない症状もあります
そのためにも、自分自身の心身の健康な状態を理解しておくことが大切だと伝えています
ただでさえ、初めての社会人で初めて職場で緊張もあります
そのため、ミスが増えてきた・感情の起伏が激しくなってきたなど自分の小さな変化を見落としてしまう可能性が高くなります
早期に自分の症状に気づいていれば症状が悪化せずに済んでいたという場合もあります
このような状況に陥らないためにも、普段の自分と違うなと小さな変化に気づいて対処していくことが重要だと思います
セルフケア(認知行動療法)について理解すること
自分のメンタル不調に気づいた時、自分で対処できる範囲であればあまり問題はありません
しかし自分で自分のストレス対処法が分からないという場合、どのような対処をしていくかを考える必要があります
ストレス発散のために運動をしたり、人に相談したりするなど自分のセルフケアについて理解しておくことが大切だと思います
現在リモートワークも普及してきて、親しい友人に会わない日々が続いています
また、自粛により上手くストレスが発散出来ないことや在宅ワークが長く続いて直接人と会ってコミュニケーションをとる機会も激減し、ストレス発散が上手くいかない人も増えてきています
そのため、自分のセルフケアを理解しておくことが重要だと思います
必ず振り返りをするよう伝える
メンタル不調の方の中には、原因が本人の場合というパターンも少なくありません
原因が本人というのは、自分に非があるにも関わらず人のせいにしたり環境のせいにしている方や、ただのワガママを言っているだけの方もいます
このような方たちには、必ず振り返りを行うことが大切だと思います
何故メンタル不調を生じてしまったのか、自分はどのような行動をしていたかを振り返り、何が原因でその原因を繰り返さないためには自分は何をすればいいかを考え行動に移すことを促すフォローが必要だと思います
ただ単に、メンタル不調をしているからという理由でワガママを言っているにも関わらず本人のワガママを認めてしまっては、同じ状況に陥った時に周りの職場の方も呆れてしまい、ラインケアは成立しないと思います
産業保健職は、メンタル不調者に対して適切なフォローを行うことが重要だと思います
さいごに
年々メンタル不調者の傾向が変わってきているなぁと感じています
また、メンタルという症状の括りも曖昧に感じています
そのため、メンタルフォローの難しさを痛感しています
今後も産業保健師として成長していけるよう、日々努力し行動していきたいと思います