産業保健師として働き出して4年目となります。
産業保健の仕事内容や役割も、なんとなく理解してきたが、そもそも産業保健師として働く上で本当に必要なことは、業務内容を覚えて仕事をこなしていくことなのだろうか?と考えた時に、決してそれだけではないのでは?と思いました。
今回は、私が思う産業保健師として高めていく必要があると感じたスキルについて書いていきたいと思います。
視野が広くもつ
産業保健師は、企業で働く従業員の心身の健康保持増進を支える立場です。
しかし、この言葉だけにとらわれてばかりでは、大事なことを見落としてしまうと思います。
企業によって、企業の文化や健康問題は様々です。
その中で自分が勤めている企業では、どのような部分から健康問題に取り組んでいくべきなのか、視野を広く持ち考えることが大切だと思います。
健康診断の結果やストレスチェック、残業時間、ラインケアやセルフケア、通勤時間、食生活など従業員の現時点での情報を把握して、すぐにでも改善していく必要がある事例、現時点では介入しなくても良い事例なのかを判断することが大切だと思います。
常にアンテナを張り巡らせる
些細な情報や疑問を見落としてしまわないように、常にアンテナを張ることは大切だと感じます。
そのためには、現在産業保健ではどのような話題が旬なのかを、知る必要があります。
こちらの本は、毎月旬な話題を記載されているので、ぜひ読んで見てください。
本以外でも、研修会などに参加することもおすすめします。
本や研修会に参加し「これってどういう意味だろう?」「もっと改善の余地があるのでは?」「なぜ、このような状況になっているのだろう?」「他企業ではどのように取り組んでいるのだろう?」と些細なことでも、まずは疑問に思い疑問に感じたことを、まぁいっか!で済ませるのではなく、きちんと疑問に感じた内容を調べて自社ではどのように、取り組むことができるだろう?と考えて考えた結果を同僚や産業医、人事労務担当者などにフィードバックすることが大切だと思います。
医療や健康問題や健康管理、メンタルケアなどは、時代と共に知識や介入方法も、どんどん変わっていきます。
この流れに、置いていかれない様に常にアンテナを張っておくことが大切だと感じます。
聴く力・コミュニケーション能力の向上
コミュニケーション不足から人間関係が悪化したり、メンタル不調になることもよくあります。
これらを未然に防ぐためには、相手が自分に何を伝えたいのかをしっかり聴くことも大切ですし、相手が自分に話をしてくれるように日頃から、コミュニケーションをとることも必要です。
この2つのスキルは、両方ともスキルアップしていく必要があると私は思います。
コミュニケーション能力だけが長けていて、話を聴くスキルが不十分であっても意味がありませんし、その逆でも意味がありません。
産業保健師として働く上で、他職種との連携も多いですし、保健指導やメンタルケアをする上でコミュニケーション能力や、聴く力のスキルは必要不可欠です。
日頃から密にコミュニケーションをとり相手の意見に対して的確に応えて、信頼関係を築くことで自分の仕事もしやすくなります。
さいごに
どのような職業でも、常に勉強して知識を身につけることは大切だと思います。
しかし、知識を身につけたことに満足するのではなく身につけた知識を、自社でどのように活かすことができるか考えて行動することが重要だと私は思います。
今後も、自社に合った従業員の心身の健康保持増進をサポートする方法は、何かを考えて他職種と協力し、従業員を少しでも支えていけるように日々精進していきたいと思います。