保健師NEWS

産業保健と看護を読んで

今回は私が購読している『産業保健と看護 2021.Vol.13』の雑誌に記載されている《リモート下で行うハイリスク者フォローの実際と今後の展望》の記事を読んで、自分の働いてきた企業での経験も踏まえて感想を書いていきたいと思います

【産業保健と看護】は他企業の健康経営の取り組みも分かり、とても勉強になる部分が多いです 

1人職場で産業保健のことについて分からないことが多いと悩んでいる方もしくは、まだ読んだことがないという方はぜひ1度読んでみることをオススメします

大まかな記事の内容

コロナ前まで保健師・産業医から定期健康診断結果でハイリスク者に該当している従業員や就業制限がかかっている従業員、メンタル不調の従業員に対して対面面談を実施していたが、コロナの影響で大半数の従業員がリモート勤務になり、メール中心のハイリスク者へのフォロー体制になり、どのような問題点が発生し、その問題に対してどのような対処をしてきたか、今後の課題についての記事を記載しています

詳細を知りたい方は、産業保健と看護の雑誌を1度読んで頂ければと思います

この記事を読んでの感想

コロナの影響によりリモート勤務が主流になってきて、記事にも記載している通りリモートのデメリットに悩んでいる産業保健師も多いと思います

私が勤めている企業でも、ハイリスク者に対してコロナ前は定期的フォローを実施出来ていたが、コロナ後な業務が滞ってしまいフォローが遅れてしまったり中にはフォローまで手が回らなかった方もいました

しかも、リモート下でのフォローなので従業員の表情や雰囲気などの判断が難しい部分も多かったり、ハイリスク者のいる部署の上司の方も部下管理をどのように行えばいいか分からず困っていたりなど様々な問題がありました

コロナで、リモートワークを実施することになったから気づけた問題もたくさんありました

自分の勤めている企業で取り組んで行った方がいいと感じたこと

この記事に記載している企業では、リモートワークでハイリスク者(定期健康診断結果で数値が悪かった従業員に対してのフォロー)のフォローはメール中心となったことで、コロナ前では取り決めていなかった「メールの返信を必ず行うこと」を必須にしていました

メール文も、従業員が返信しやすいように必要な文面を明確にするなどにしていたそうです

このようなルールを決めたことで、コロナだから……と病院受診を拒否した従業員の症状が悪化することを防ぐことも可能になったと思います

私が勤めている企業では、産業保健師からの再検査受診鑑賞のメールの返信は必須にはしていませんが、メールの返信がないまたは受診を促していても、なかなか受診をしてくれない従業員に対しては上司、産業医または人事部からの指導を実施しています

しかし、メールの返信は必須というルールも取り入れてもいいのでは?とこの記事を読んで思いました

もう1点は、リモート面談では会話内容を重要視しているといった内容です

この1文をみて「会話だけを重要視しても、ただその場しのぎで言うだけの人もいるのでは?」とひねくれた考えを持ちましたが、リモート面談では対面面談で感じることができる面談者の雰囲気などを感じることは難しいです

そのため、ひねくれた考えを持たずリモート面談では会話を重要視していく必要があるなと痛感しました

さいごに

理想は、産業保健師が受診勧奨をして従業員が病院受診をするのではなく、従業員が自分の心身の健康について考え行動していくことだと思います

少しでも、理想の形に近づけるように今後も産業保健師として、従業員の心身の健康保持増進をサポートしていきたいと思います