今回は面談で気をつけていることについて書いていきたいと思います。
産業保健師の業務は従業員と面談することが多い職業です。
保健指導やメンタル相談、フィジカル面談、管理監督者との面談など様々です。
今回は初回の面談で私が気をつけていることについて書いていきたいと思います。
相談内容によって表情や、声のトーンを変える
例えば保健指導の際は、明るくハキハキと笑顔で話すことが多いですが、メンタル相談の場合は柔らかい表情で落ち着いた声のトーンで話すようにしています。
このように相談の内容で対応を変えるようにしています。
ここで質問なのですが、皆さんは メラビアンの法則を知っていますか?
メラビアンの法則
アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。メラビアンが提唱する概念において、初対面の人物を認識する割合は、「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55% 、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%と言われている。
引用文献;コトバンク
初回面談で従業員に「この産業保健師には今後も相談していきたくないな」と思われないように対応することが大切だと思います。
もし従業員に、このように思われてしまえばコミュニケーションを取りにくくなり後々自分が苦労します。
このような状況にならないためにも、相談内容をよく理解し臨機応変に対応していくことを気をつけています。
また、見た目にもある程度は気をつけています。
派手な服装、髪色、爪、化粧はできるだけ避けるようにしています。
3割話して7割聴く
例で言うと、保健指導でやりがちなミスなのですが従業員の健康を思うあまり、ついつい話しすぎてしまう産業保健師は少なくないと思います。
私も、産業保健師1年目の時は健康診断結果でデータが悪化している従業員に対して、食事指導・運動指導を熱弁してしまったことがあります。
自分では、いい保健指導した!と思いがちですが、これは自己満足に過ぎません。
理由は、色んな知識、リスクを従業員にベラベラ説明したとしても、従業員からしたら「何かたくさん話されたな。」「よく、覚えてない部分もあるけど保健指導ってこんなものなのかな?」と思われてしまいます。
このような保健指導ならば、私は意味がないと思っています。
従業員自身が、自分の健康問題に目を向けて行動することが大切です。
そのためにも、従業員が現時点でどのような生活習慣を過ごしていて、今後どのように行動していきたいかをしっかり聴くことを大切にしています。
従業員と目標を決める
特定保健指導では、体重やお腹周り、血液データ数値などが改善できる目標を立てて、目標に近づけるように従業員に指導をすると思います。
目標を立てて面談をすることは、どの場面でも同じだと私は思います。
フィジカル面談でも、メンタル面談でも目標を決めておかなければ、途中で「自分は今後どうしていきたいんだろう?」という気持ちになってしまいます。
目標を決める時は必ず従業員が、どうしていきたいかの意見を聴くようにしています。
従業員が、自分の心身の健康保持増進できるために、どのような目標を立てるべきか、そのためには、どのような行動をとるべきかを考えることが重要だと思います。
そして、産業保健師は従業員が目標を達成できるようにサポートやアドバイスをしていくことが大切だと思います。
さいごに
産業保健師の業務の中で面談スキルは必ず必要です。
面談スキルを上げるためには、場数を踏むしかないと私は思います。
しかし、何も意識をせずに場数を踏んでもスキルアップにはつながりません。
従業員が「この産業保健師になら、相談したい」と思われるためには、どのような知識が必要で、どのような行動をとるべきなのかを常に考えていくことが大切だと思います。
この本は、面談のポイントも記載しているのでおすすめです。
私も、まだまだスキルアップの途中です。
失敗も多いですが、日々成長していけるように頑張ります。