産従業員の心身の健康保持増進をサポートするために
産業保健師は他部署と連携やコミニュケーションを取ることがとても大切です
そのために他職種との連携が必要不可欠です
他部署と関わりを持とうとして煙たがられたら嫌だな…
と感じる方も多いと思います
「他職種との連携が大切だとは分かっているけれど、具体的に何をすればいいの?」
「そもそも、どうすれば他職種と連携が取れるの?」
「入社したばかりで、他職種との連携なんて二の次になってしまう…」
「入社したばかりの私が他職種と上手く連携が取れるのか不安…」
「けれども入社したばかりで、何を発言したらいいかが分からない」
「意見を伝えたところで動いてくれるような上司ではない…」
などと言った悩みが出てくると思います
私も産業保健師1年目の時は
上記の様な理由でたくさん悩んできました
そして悩んだ挙句3点のことに注意して実施したところ
上手く他職種と連携を取ることが出来ました
- 他部署との連携で気をつけていること
- 話を聞いてくれない時にどのように解決してきたか
これらについて書いていきたいと思います
他部署との連携で気をつけていること
コミユニケーションを図るためにも、職場巡視を行う
どの記事にも記載していますが、コミユニケーションを図るためにも、部署の現状を把握するためにも職場巡視はすすんで行った方がいいと思います
現場の現状も分からないままでは、従業員の心身の健康保持増進をサポートすることは難しいと思います
また、普段から関わりがない産業保健師から、急に他部署との連携が必要だから協力してほしいと言われても、他部署からすれば「急に言われても、こっちの都合もあるし…」「そもそも産業保健師って、どんな業務内容をしているんだろう?本当に自分たちも対応しないといけない業務なのかな?」と思われてしまう可能性もあります
このような状況に陥らないためにも、普段から時間がある時は現場に出向いて従業員の声を聴いたり、従業員が働いている職場を観察して密にコミユニケーションを図り、信頼関係を築いていくことが大切だと思います
他職種と連携を図る上で、業務内容のどの部分を連携したいのかをきちんと説明出来るようにしておく
当たり前のことですが、なぜ〇〇の業務が他部署との連携が必要なのかを産業保健師が理解して説明できる状態であることが大切だと思います
産業保健師が他部署に訪れた際、他部署に対して中途半端な解答しか答えられなかったり、質問のほとんどの返答に対して何かと「後ほど確認して返答します」「上司に確認します」だけの解答では、相手にとってものすごく失礼な態度だと思います
他部署も時間を割いて話を聴いてくれているので、産業保健師側は誠実な態度で接することが大事だと思います
そのためにも、なぜこの業務は他部署との連携が必要なのかを理解した上でコミユニケーションを取る必要があると思います
他部署の要望もきちんと聴いて理解する
産業保健師の要望を他部署に伝えて、すぐに協力してくれる部署もあれば拒否される場合もあります
拒否をされた場合は、なぜ拒否をしたのか原因をしっかり聴きどうすれば連携してくれるのか解決策を考える必要があります
例え、理不尽な解答をされたり心無い言葉を言われたりして、悲しい思いをし腹を立てて言い合いになっても時間や関係性が拗れてしまうだけで良いことかありません
そのため、嫌な思いをしたとしても一旦冷静なり相手側の主張をしっかり聴くようにしていました
他部署と話し合う場(会議)を半年に1回もしくは1年に1回は設ける
産業保健師の業務内容は、他部署との連携が必要不可欠です
また、従業員の心身の健康保持増進をサポートするためには従業員自身も、心身の健康について意識していかなければならない部分もたくさんあります
そのために、心身の健康について話し合う場を設けることが大切だと思います
このような場は、月に1回や3ヶ月に1回は設けた方がいいとは思います
しかし、繁忙期や時間がないため最低でも半年に1回もしくは1年に1回は実施した方がいいと思います
以前勤務していた所も現在勤務している所でも、半年に1回は話し合いの場を設け健康経営の予算や新企画について話し合いをしています
この話し合いがあることによって、次年度の計画も立てやすくなります
安全衛生委員会の場を活用する
安全衛生委員会を、ただ形式上だけで実施している企業も少なくないと思います
しかし安全衛生委員会は上手く活用できれば、とてもメリットが多い場だと思います
私は産業保健師1年目の時、安全衛生委員会の場を借りて産業保健師の役割や現時点のフィジカル面やメンタル面の不調者の傾向を説明したり、産業保健師が取り組んでいる内容を説明したりしていました
この取り組みを初めたばかりの時は、周りの従業員の反応も薄く「はーい分かりました」と軽く流されてしまったことも多かったです
しかし、この取り組みを継続していくうちに1人から2人と興味を持ってくれる従業員の方が増えてきて質問をしてくれる方たちも出てきました
周りの反応を見て行動することも大切ですが、新しい取り組みは習慣づけることが、重要だと思います
積極的に他部署へ職場巡視する
残業時間や、ストレスチェックの結果や健康診断の結果などだけでは従業員の状態を把握するのは難しいと思います
実際に現場を見て雰囲気や部署の忙しさや、コミニュケーションのとり方、人間関係が分かると思います
現場も把握出来ていない状況で色んな取り組みをしても、従業員からしたら「何も自分たちの現場を知らないくせに……」と思われる可能性も高いです
そのために、職場巡視は積極的に行った方がいいと思います
現場を見たから、もっとこうした方がいいのでは?と思う業務内容も理解できますし、従業員の方と直接あって話を聴くことでコミニュケーションを取りやすくなり、今後の業務内容もしやすくなりました
話を聞いてくれない時にどのように解決してきたか
10のことを求められたら、12の結果を出せるように意識する
産業保健師に限らず、どの職種でも企業から求められていることはこなしていくことで、給料を得ることができますし最低限のルールだと思います
求められていることを放棄していて、給料を得ることや信頼を得ることは難しいです
求められていることをしないで給料を貰えるのなら、私もそうしたいです
求められていることをただこなしていくだけでは「それは当たり前だよね」と終わってしまいます
しかし、求められていること+αをこなしていくことで周りからも「しっかり仕事をしてくれるな」と思われ、少しずつ信頼を得ることも可能になります
このような小さな信頼を積み重ねていくと上司や他職種に相談をした際「はりもぐさんが言うなら、やってみようかな!」と有難い言葉や行動を起こしてくれることが何度もありました
信頼貯金を得てからではないと、まともな話をしたところで誰も相手にしてくれないことも少なくありません
意見だけを述べるのではなく、具体的な計画や過去の実績を用いて説明する
「こうした方がいい!」「こうした方が効率がいい!」と意見だけを伝えたところで「言っていることは分かるけど、それをしたからってどうなるの?だから?何?」と思われてしまいます
雑な説明は、相手を不快な気持ちにさせてしまいます
このように思われないためにも、具体的に説明する必要があります
いつまでに何をするのか、短期計画は?長期計画は?実施することで何を得ることができるのかなど、細かく説明することが大切だと思います
説明する際は、相手の仕事状況を考えてするようにしています
何をしても無駄な時は、相手に期待をせずに転職を視野に入れる
いくら試行錯誤を重ねても、話をまともに聞いてくれない上司や他部署の方もいれば産業保健職をただ配置している企業もあります
そのような企業は、長期に勤めていても心身共に疲れてしまい産業保健職が楽しくないと感じてしまうこともあります
その時は、転職を視野に入れることをおすすめします
産業保健職は魅力がたくさんある職種です
自分がやりがいをもって行える仕事や楽しいと思える仕事を見つけるためにも、転職はいいと思います
さいごに
普段から関わりがない部署の方と、連携していくことは難しいことが多いです
そのためにも、自ら従業員の働いている職場に出向いてコミユニケーションを図ることが非常に大切だと思います
「上手くコミユニケーションが取れるかな?」「私なんかが来て、嫌な顔されないかな?」と色々悩んでしまう気持ちもよく分かりますが、悩んでいるだけでは何も解決しません
思い切って行動していくことが大切だと思います
私もまだまだ失敗が多く、落ち込んでしまうことも多々ありますが失敗を恐れず行動していきたいと思います