産業保健師は、募集が少なく倍率が高いです
何度も応募してやっとの思いで1社目を入社できた方や、たまたま運が良く入社できた方など様々おられると思います
産業保健師に憧れて、入社できた方は産業保健師の業務内容を経験していくうちに「産業保健師として他の企業で、もっとスキルアップしていきたい」「製造業とオフィスで勤務している産業保健師は何か業務内容で違いがあるのかな?」「何か思っていた仕事内容とは違うな……他の企業だったら楽しいと感じるのかな?」などと感じ転職を考えている人も少なくないと思います
しかし、やっとの思いで入社できた産業保健師を辞めて次の企業の応募が直ぐに見つかるのかな?他の企業で働き始めて、前の職場の他がよかったと感じてしまうのかな?と不安を感じてしまっている人も多いと思います
私は産業保健師として現在3社目で働いていますが、転職する際は上記の様な悩みを抱えて転職活動をしていました
しかし、3回転職してみてよかったなと感じることの方がたくさんありました
なぜ、このように感じたかは3点あります
- 視野を広げることができた
- 自分の知識レベルを知ることができた
- 年収を上げることができた
この3点が転職をしてよかったなと感じたことです
具体的に、なぜこのように感じたのかについて書いていきたいと思います
転職のきっかけ
健康管理に興味が全く無い
産業保健師の存在意義も全く分かっていない企業も存在しています。
企業の中には、ただ何となく産業保健師を配置している・ホワイト500を取得するために配置している・“健康管理”という言葉をあまり理解しておらず、“健康”という言葉がつくすべての業務は産業保健師に担当してもらうために雇っているなどの考えの企業も存在しています。
実際私が勤めていた企業はこのような現状がありました。
このような企業で働いているときは企業側から、求められた業務をこなすことで精一杯で従業員の健康保持増進のための活動を行うことができませんした。
そして産業保健職の存在意義もわからなくなってしまい、仕事に対するモチベーションも下がってしまいました。
このまま嘆いていても意味がないと思い、上司に様々なアプローチをしましたがうまく行かず産業保健師に大きな理想を描いた私は、理想と現実のギャップに悩み「自分の役割を必要としてくれる企業が必ずあるはず」と思い転職することを決めました。
年収が低い
働く上で年収は誰もが、重要視することの1つだと思います。
産業保健師を目指した理由が年収ではない!スキルアップのためだ!と思って働いてる人も中にはいるとは思いますが、産業保健師として働いていくうちに年収が働きに見合ってないと思い始める方も少なくはないと思います。
産業保健師として働き始めた時は、給料よりもスキルを身につけたいと思っていたため、あまり給料面は気に留めていませんでした。
年収は本当に企業によって差があります。産業保健職を本当に重要としている企業や健康管理の大切さを理解している企業、企業の業績が良いところだと年収が高い可能性もあります。
また産業保健師の経験値が全くない状態で給料をUPを目指すのは難しいと私は思います。そのため大手企業で働き産業保健師の基礎知識を学ぶことを優先にしました。
現在、転職を視野に入れている産業保健師の方は、まずは自分の市場価値を高めてからの転職をすることをおすすめします。
全ての企業がこのように考えているわけでもありません。過去に産業保健職の業務内容は非常に評価がしにくいと人事労務担当者に言われたことがあります。メンタル不調者のケアや健康相談や健康教育を実施したところで直ぐに結果が伴うわけではありません。
結果を出すためには従業員の健康に対する意識の向上やセルフケア能力を身につけるための研修などを実施するなど、とても時間がかかります。
あくまで企業に勤めている保健師なので、企業側が結果を求めるのことも理解はできます。
会社ですので結果主義になるのは当たり前のことです。
しかし、仕事をする上で私の中では年収は大事なポイントであったため転職することを決めました。
スキルアップを求めて
私は工場での産業保健師業務を3年ほど経験しました。救急対応、海外赴任者の健康管理、長時間残業者の面談、健康診断準備・実施、特定保健指導、メンタル・フィジカル不調の従業員へのケア、健康教育、健康イベントなど一通りの産業保健師の業務を覚え、仕事が楽しくなってきた時に、ふと「工場ではなく、オフィス企業ではどのような健康問題があるのだろう。工場勤務では経験できないこともあるのでは?」と思い転職を考えました
「現在の自分の産業保健師としてのレベルはどれくらいなんだろう?」
「他の企業で働いてみて自分の市場価値を知りたい」
「同じところで働いていたら視野も狭くなるのでは?」
などという思いが以前からあったため転職することを決めました。
同じ会社で何年も勤めることが、悪いとは思いませんが私は色んな企業で働いて視野を広げたいという考えがありました。
実際に転職してみて今までどれだけ周りに助けてもらっていたのか、自分に足りてないところ、逆に自分が成長していたところがよく分かりました。
転職で叶えたこと
視野を広げることができた
視野が広げることができたのは、転職して1番よかったなと感じた理由です
1社目で産業保健師として、働いていた時は有難いことに大手で働かせて頂き基礎知識を1から教えて頂きました
本社が関東にあり他県に何個も事業者を持つ企業であったため、年に数回本社に集まり産業保健師同士の話し合いをすることも実施していました
そのためか分かりませんが「産業保健師の業務は、こういう風にしていくもの」と理解している自分がいました
しかし、転職し他企業で働かせて頂き今まで当たり前と思っていたことが違っていたり、産業保健師としてとても重要な他職種との関わりの重要性を痛感することが出来ました
この経験が出来たから、従業員とのコミュニケーションを大切していこう!もっと丁寧な仕事を実施していこう!など気づけた事がたくさんありました
自分の知識レベルを知ることができた
2社目、3社目と転職していくと自分の産業保健師として、まだまだ足りていない知識を痛感することがたくさんありました
前の企業では、周りの従業員が産業保健師の仕事内容を理解していて代行していた業務内容があったことや、当たり前と思っていた仕事の流れが他企業では当たり前ではなかったり様々なことに気付くことができ、周りの方の有り難さを知ることもできました
気付くことができるのとできないのでは、今後のスキルアップの成長スピードも変わってくると思います
同じ所に勤めて働くことも素晴らしいと思います
しかし、私の性格では転職しなければ視野が狭くなり気付くことができなかったと思います
年収を上げることができた
働く上で、給料はとても重要な1つです
しかし、産業保健師が浅いうちに年収アップを目指すのは難しいです
そのため、様々な企業で経験を積み自分の市場価値を高めて転職することで自分の望んでいる年収に近づくことができました
年収アップを目指すために転職をして経験を積むということも、転職活動の理由としては良いと思います
さいごに
転職活動をすることは、心身共にとてもエネルギーが必要です
中途半端な気持ちで転職活動をしたら、時間だけ過ぎてしまう可能性もあります
産業保健師を目指していたが、私のように理想と現実のギャップに悩んでいる方も多いと思います。
転職を考える方の理由は様々だと思います。人間関係や職場環境、給料面などどのような理由でも良いと私は思います。
しかし、理想と現実のギャップに悩まされるのは産業保健師以外の職種にも言えることです。
「こんなはずではなかったのに…」「イメージと全く違った」と思うことは今でもあります。
大事なことは、今後自分がどのように仕事をしていきたいかです。
会社が変わるのを待つのか、それとも自分が変わるのかを自分でよく考えて行動することが大切です。
転職する上で1番大切なことは基礎知識を身につけて、その知識を活かす行動し経験値を積んだと後だと私は思います。ただ基礎知識だけを身につけて転職をしても頭でっかちになってしまうと思います
私も産業保健師になってからは、経験を積むために行動してきました。
たとえ産業保健師経験が1年でも、身につけた基礎知識を活かすような行動をしていれば自分の強みになり次の転職先でも活かすことが可能になると思います。
何も考えずに毎日同じことを繰り返すようなルーティン作業で、仕事をこなしても業務に慣れているだけの経験年数を積んでいるだけでになってしまい、時間がもったいないと私は思います。
まずは、基礎知識をしっかり身につけて自分の目指す産業保健師になることだ大切だと私は思います。