コロナの影響で、今までは従業員1人1人と直接会って保健指導を実施していたがzoomでの保健指導が増えてきたと思います
私が勤めている会社でも、保健指導や復職面談などほとんどの面談をzoomで行うようになりました
zoom面談を実施することで通勤時間の短縮になり、とても便利になったこともたくさんあります
しかし、実際にzoom面談を利用してみてコロナの影響で仕方ない部分も多々ありますが、やはりzoom面談で行うよりも直接会って従業員と話す方が良かった部分が多いと感じました
理由としては、
- 画面越しでは分からない表情や雰囲気がある
- 職場の雰囲気が把握出来ない
- 上司や同僚もメンタル不調者を見落とす可能性がある
この3点が主な理由です
何故このように感じたかについて書いていきたいと思います
画面越しでは分からない従業員の表情や雰囲気がある
直接会って話をしても、判断しにくい従業員の表情の変化や雰囲気、声のトーンや顔色などはzoom面談では尚更伝わりにくいと痛感しました
なぜ、痛感したかと言うと従業員の以前と違う変化にいち早く気づき、対応できていれば従業員の状態が悪化せずに済んでいたケースも、悪化してしまったという事が、何件か起きてしまいました
zoom面談で、便利になった部分はありますが、何かこの従業員が心配だな?という直感は直接会って見ないと分からないことが多いと思います
職場の雰囲気が把握出来ない
メンタルフォローやフィジカルフォローでも、従業員の疾患だけに目を向けるのではなく従業員の背景をしっかり把握する必要があります
そのためにも、実際に保健師が部署に訪れて職場の雰囲気や同僚、上司とのコミュニケーションの取り方、人間関係など様々な場面を把握し判断することが大切です
しかしzoom面談では、このような細かい部分まで把握することは困難です
そのため少ない情報の中で従業員をフォローする必要があります
このような状況の中でフォローをしてもメンタル面では特に大事な部分を見落とす危険性があると私は思いました
そして、実際に目で見て確かめるということの重要性を感じました
上司や同僚もメンタル不調者を見落とす可能性がある
コロナの影響で時差出勤や交代勤務、出勤人数削減、在宅ワークを取り入れたことで部下や同僚とコミュニケーションを取る機会が減った、もしくは出勤人数を削減したことにより多忙になり部下や同僚まで目が行き届かないという意見を多く聞きました
実際にコロナ期間中にメンタル不調になった従業員やコロナ自粛規制後にメンタル不調になった従業員も少なくありませんでした
メンタル不調になった従業員に対して、zoomで保健師がフォローしていましたがやはり画面越しでは従業員の表情を把握することが難しく面談終了後も「このようなフォローでよかったのかな?」と思うことがありました
また、上司の方からもイレギュラーな対応が続き部下の管理まで出来ずに苦労している、電話やzoomではよくわからないことも多いという意見をもらいました
そんな上司の方に向かって「このような状況だからこそ、しっかり部下の様子を見てあげてください」と伝えることもなぁ…と少し躊躇してしまいました
さいごに
zoom面談だからこそ、可能になった遠方の面談や通勤時間短縮などもあります
産業保健師の中にも、zoom面談が良いという考えの方も、もちろん多くおられると思います
それはそれで良いと私思います
しかし、私はzoom面談よりも直接会って話をするほうがいいと思います
私が勤めている企業の上司からも「はりさん、もし時間とかないならzoom面談でもいいよ」という意見をもらいましたが、私はできる限り直接従業員と会って話しをしたほうが従業員1人1人を把握することができると伝えました
また、上記の内容も説明し可能な限りzoom面談を行いたくないとも伝えました
今後も、従業員1人1人の背景も視野に入れた産業保健師活動を実施できるように日々精進していきたいと思います