産業保健師として働く中で
ありがたいことにリーダー的なポジションを任されることがあります
そして今までに何人か後輩の指導もさせていただきました
産業保健師として働いていると
後輩指導をされている方
今後、後輩指導をする立場になられる方
もいらっしゃると思います
今回は私が後輩指導でどのようなことを実施しているか
また後輩に必ず伝えている内容にについて書いていきたいと思います
どのような指導方法がいいのだろう?
と悩んでいる方の参考になればと思います
また指導する中で
すごく成長している
スキルアップしている
と感じる後輩もたくさんおり
その方たちの特徴も合わせて書いていきたいと思いますので
これから産業保健師を目指される方の参考にもなればと思います
後輩指導で任せる仕事
健康ポスターを作成
健康ポスターは、本当に色んなスキルが身につけることができると私は思います。
詳細は【健康ポスターは学びが多い】の記事を読んで頂ければと思います。
私は産業保健師として働く上で、行動力や、説得力、説明力、パフォーマンス能力、コミユニケーション能力などは欠かせないと私は思います。健康ポスター作成はそれらのスキルを鍛えることができると私は思います。
健康ポスターを作成してもらう上で、後輩に伝えるポイントとしては、健康ポスターを書いて終了ではなく従業員に見てもらえるためには、どのような行動をするべきかまでを考えてもらうようにしていました。
実際に自分もポスター作成をしてみて、説明力や行動力のスキルが向上したと実感しています。
担当部署を決める
仕事をする上で、モチベーションは非常に重要だと私は思います。しかし自分の存在を求めている人がいない、または自分が責任をもってする作業がなければ「どうせ私は必要ないでしょう」とか「私が頑張らなくても誰か代わりはいる」と思ってしまう可能性があると思います。
確かに、誰かが抜けることで業務が回らなくなるという職場環境であることは問題だと思います。しかし、ここで伝えたいことは自分が必要とされている存在ってことを認識してもらい担当業務への責任感を身につけてもらうことが目的です。
そのため、担当部署を決めて主担当として業務を行ってもらうようにしました。
はじめから多くの部署を担当してもらうのではなく、成長過程を見ながら徐々に部署担当を増やしていく様にしています。
新人面談を主担当させる
私が勤めている企業では、新入社員1人1人に対して雇入時健康相談結果を基に保健指導を実施しています。
今まで保健指導を実施したことがない後輩がいる場合は必ず新入社員面談を担当してもらいます。
その理由としては、自分よりも年齢が若い従業員に対しての保健指導の方が、管理監督者に対して保健指導するよりもリラックスして実施できるからです。
また、若い世代は健康診断結果で明らかな異常がある従業員が多くありません。
このような場合、従業員に対してどのような面談をするのかを考えて実施するように伝えています。
ここでの狙いは、相手が興味を持っている分野から会話を広げていく大切さを知ってもらうことです。
単純に、食事と運動を若い時期から意識して取り組んで下さいと伝えて終わるだけではなく、従業員1人1人にあった保健指導の大切さを理解してもらうようにしています。
指導する際に伝えること
どのような業務でも下準備をしっかりする
どのような作業でも、下準備をしっかりしておかなければ失敗をする可能性が高くなります。
私も産業保健師として働き出したときは下準備が中途半端な部分が多く何度も失敗してきました。
なので、私は後輩の産業保健師には下準備をしっかりするように伝えます。
例えば健康イベントを担当することが決まったとします。その場合イベントに必要なの計画や下準備も大雑把な計画で立てるのではなく、できるだけ細かく計画書を作成するように伝えています。
健康ベントの計画立案方法は【健康イベントどうしてる?】の記事を見ていただければと思います。
私は後輩が、立案した計画を細かくチェックしています。
後輩には、辛いと思いますが下準備がしっかりできていなければイベントが中途半端になる可能性が高くなり、本人が自信喪失をしてしまうことは避けています。
下準備が必要なのはイベントだけではなく、保健指導の場面でも従業員の検診結果をしっかりと読み込んでおくことを伝えてます。
常に業務に対して課題を見つけ自ら進んで行動する
産業保健師だけではなく、どのような職種でも課題を見つけて行動することは本当に大切だと私は思います。
産業保健師の業務は健康診断の準備や再検査の対応、ストレスチェックの実施対応やメンタルケア・フィジカルケアなど様々ありますが、その業務をただこなすだけでは何の成長にもならないと私は思います。
健康診断の再検査の作業でも、再検査対象になった従業員に保健指導をする、病院の受診勧奨をするだけで終わらすのではなく「糖尿病のリスクが高い従業員が多いな。なぜだろう?食事や運動習慣はどうだろう?年齢別によるものなのか、職場によるものなのか?」と疑問に思い従業員の健康保持増進をサポートする立場として、どのようなことが会社の課題でその課題に対してどのように行動をするべきかと考えて行くことが大切といつも後輩には伝えてます。
せっかく課題を見つけて計画まで立てていても、計画を実行できるように行動しなければ意味がありません。
「上手くいかなかったらどうしよう。上手く伝えることができるか不安です。」とよく言われますが、そのための下準備をしてきたのであり、失敗してももう一度計画を見直せば良いだけと伝えています。
行動したから見えてくる課題はたくさんあります。恐怖心もあると思うが、まずは行動をすることが大切と私は伝えています。
何度失敗しても諦めずに挑戦する
失敗せずに順調に物事が進むほうが稀だと後輩には伝えています。
下準備をしっかりしても、必ず課題は出てきます。まして、産業保健師の業務内容のメンタルケアや健康イベントなどは、1番正しい正解はないのではないかと私は思っています。
大切なことは失敗しても、諦めずに失敗した内容の振り返りをしっかりして次に活かすことだと私は思います。
また、失敗したほうが良いと私は後輩に伝えています。その理由は、失敗をすることであらゆるリスクを考えることができるからです。
「このイベントは〇〇で進めよう。しかし前回〇〇だけで実施したら失敗してしまったから▲▲の案も考えていたほうがいいかも」と自分の経験値を積むことができます。
私も数え切れないほどの失敗を今まで何度もしてきました。けれども、諦めずに挑戦することで視野を広げることも可能になります。
後輩には諦めずに挑戦することは必ず伝えています。
成長している後輩の特徴
考えて行動する
「え?そんなこと?」って思われる方もいると思います。しかし、考えて行動することが出来ていない人は少ないと思います。
例えば、言われたことしかやらない、指示待ちの人や何も考えずに、業務をこなしていく人もいます。
どのような、職業でも指示に従い業務をこなすことはとても大切だと思います。
また、単純な事務作業とかであれば1つ1つの行動を考えなくてもいいとは思います。
そうではなく、イレギュラーなことが起きた場合指示がなくても自分で考えて、行動することができたり、日々の業務内容の意味や上司や先輩からの助言や、お客さんや患者さんからの意見の意味を考えることが大切だと思います。
「なぜ、先輩たちは業務がスムーズにこなせるのだろう?」「自分に足りないところは何か?」など、常に考えて行動している後輩は、何も考えずに行動している後輩よりも、成長のスピードが早く感じました。
周りに感謝できる
これも、本当に当たり前のことです。
しかし、物事がスムーズに進んだり周りから、すごいすごい!とチヤホヤされてしまうと、勘違いをし天狗になってる人はいます。
物事が、自分1人の力で全て上手くいくということは、稀だと私は思います。
自分が、気づいていないだけで周りが必ずフォローしてくれているものです。
このことに、気づけている人と気づけていない人の差は大きいと私は感じました。
優秀と褒められて喜ぶことが悪いとは思いません。
このように言われるまでには、本人の相当努力もあったからだと思います。
しかし、そこで天狗になるのではなく、自分が評価されたのは、周りの支えもあったからだなぁと感謝することが大切だと思います。
失敗を恐れずに挑戦する
どの、職業も初めて行う業務は、自信が無いですし、失敗したらどうしよう…という恐怖もあります。
しかし、失敗したくないし、私がやるより誰かがやった方が上手くいくだろう。と逃げてばかりいては、何も成長できないと私は思います。
何事も経験して見なければ、分からないことはたくさんあります。
もし、失敗しても失敗した原因を振り返り次に活かせばいいですし、失敗しないようにしっかり計画を練ることもできます。
計画を練ったところで失敗する時はします。
しかし、失敗したから分かることもあるし、得るものはとても大きいです。
失敗を恐れずに、どんどん挑戦していくことが大切だと思います。
自分の非を認め素直に反省できる
「これ、やってみたら?」とアドバイスしたことを、すぐに実践したり「これは、ダメだよ!」と注意されたことを素直に反省できる後輩は、やはり成長していると感じます。
プライドからかは分かりませんが、自分の非を素直に認め反省することが、苦手な人も多いと感じます。
しかし、自分にも非があるなと思った場合は素直に認め次に活かせることが大切だと、私は思います。
さいごに
上記の内容は、私が実践している後輩指導方法なので、このやり方が正しいということではありませんので、参考程度にして頂ければ嬉しいです
後輩がしっかり力を付けて
一緒に健康課題に取り組むことができると私自身もとても楽しいです
私は仕事をする上で、大切なことは基礎知識をしっかり理解し、その知識をどのように活用できるか考えて行動に移すことが大事だと私は思います
これは産業保健師だけではなく、どのような職種でも言えることだと思います。
後輩指導は、自分自身の学びも多くとても勉強になります
有り難いことに、何回か転職を繰り返してきたにも関わらず
後輩指導をする場面が何回かあったので今回この記事を書かせていただきました
成長している後輩の特徴に関しては
あくまで私の主観になりますが、私自身も意識していきたいと思っている内容です
仕事が出来るとか、出来ない以前に
気の持ち方はとても大切だと思います