健康診断の結果を確認し、産業医の指示で再検査の受診が必要な従業員に対して受診勧奨をしているとは思います。
健康診断受診率は100%だが再検査受診率はそうもいかない企業も多いと思います。
理由としては、多忙により病院受診できない・そもそも病院受診を嫌だなど様々な理由で、なかなか受診してくれない従業員もいると思います。
しかし、そのまま放置し従業員の健康状態が悪化してしまうことは避けなければなりません。
今回は今まで勤めていた企業で再検査率100%に近づけるようにどのような事を実施していたかについて書いていきたいと思います。
休暇制度を作る
私が勤めていた企業では、再検査の対象になった従業員は、病院受診するために使える休暇制度を設けていました。
やはり、病院受診するためだけに、有給は使いたくない・土日は休みたいという従業員は少なくありません。
特殊検診だけではなく、一般健康診断でも休暇制度を利用できるようになったことで
「休めるなら受診してもいいかな?」と思う従業員も増え受診率も上げることができました。
休暇制度は、会社全体で取り組んで行かなければならないので導入は難しいかもしれません。
もしも、この制度を利用できる企業ならばぜひ導入してみるのもいいと思います。
上司から受診勧奨する
再検査の対象になった従業員に、受診勧奨してもなかなか受診してくれない従業員も中にはいます。
その場合は、対象従業員の直属の上司に連絡をして上司から受診勧奨してもらうようにしていました。
上司からの指示のため、対象従業員も受診しないわけにはいかいので受診する従業員も増加します。
そのため、再検査受診率も上げることができました。
再検査未受診の従業員がいた場合は、所属長のペナルティにする
再検査対象であるが、病院受診をしていない部下かいる場合、対象者の上司に対して指導をする制度を設けていました。
再検査未受診者が多い職場は上司が部下の管理不足であるという会社の方針で実施するようになった方法です。
そのため、健康診断受診後は上司も再検査対象の部下に対して必ず受診するようにと伝えます。
この方法を実践するときは伝え方に注意することがポイントです。
上記の内容だけをみると「上司がペナルティになるのが嫌だから受診勧奨するだけじゃん」と見えてしまうと思います。
しかし、上司の役割は部下管理ということを忘れてはいけません。部下の心身の状態を1番把握しているのは職場の上司です。
身体の不調がある部下に対して、受診勧奨を促す役割をすることは当たり前だと思います。
その役割を放棄している部署がある方が問題であると私は思います。
また、上司も部下の心身の健康を支える役割であるということを再認識することもできます。
さいごに
ここに記載している方法はあくまで自分が経験してきた再検査率が向上した方法です。
賛否両論あると思いますが、もし自分が勤めている企業で使えそうな部分があるならば実践していただければと思います。
いくら産業保健師が再検査を促しても、受診しない未受診の従業員を放置していて状態が悪化したという状況だけは避けなければなりません。そのためには、少し強引な上記の方法をせざるを得ないも事もあると私は思います。
理想をいえば、従業員自ら自分心身の健康に目を向けて病気にならないように生活習慣を見直していくことがいいですが、なかなか上手くいかないのが現状です。
なので、私は対象方法ではなく原因解決の方に現在は力を入れています。
例えば、従業員の心身の健康問題に目を向けてもらうために、健康イベントやポスター作成、保健指導に力を入れて心身が健康である利点を従業員に伝えています。
私もまだまだ経験不足ですが、日々成長していけるよう努力していきたいと思います。