会社の規模な大きい企業の中には従業員が、海外で働いているというところが多いと思います
そして産業医、産業保健師から海外赴任者へ渡航前・一時帰国・帰国後と心身の健康管理をサポートしていきます
健康面では、渡航前や一時帰国、帰国後に実施しておいた方が良い健康診断内容や予防接種の実施し、事前に問診票を記載してもらい現病歴(治療中の疾患)、単身赴任なのか家族と赴任するのか、初めての海外赴任なのか、現在不安なことがあるのかなどを把握し産業医面談を実施し、全ての状況を産業医が確認し渡航可能なのかの判定をしてもらいます
産業保健師も海外赴任者の心身の健康をサポートするためにも、健康診断結果や予防接種の結果も把握することはとても重要ですが、この問診票も、海外赴任する従業員の心身の状態を把握する上でとても重要になります
私は特に問診票は、しっかりと読むように気をつけています
また機会を作って、産業保健師からも1度面談を実施するようにもしていました
保健師面談で特に注意して聴取している内容は
- 現病歴(治療中の疾患)、既往歴を把握
- 単身赴任なのか家族も同行するのか確認
- 現在の心境を確認
この3点は必ず確認するようにしていました
具体的にどのような点に気をつけて面談していたのかについて、書いていきたいと思います
現病歴(治療中の疾患)、既往歴を把握
現病歴がある従業員は、現在どのような状況なのかを必ず把握する必要があります
内服と月に何回かの受診で済んでいるのか、急性期なのかで従業員の状態は全く違います
また、既往歴もどのような内容なのかを確認します
メンタル面で不調した方であれば、不慣れな場所や業務内容を行うことでストレスがかかり、再発する可能性もあります
そのことについて、従業員がどのように対応していくのかも、本人の状態を見ながら聴取していくようにしていました
聴取の仕方も、とても重要です
本人のことを心配に思うがあまり、ついつい聴きすぎてしまい、逆に不安を煽るような聴き方にならないように注意していました
単身赴任なのか家族も同行するのか確認
単身赴任で渡航する方も家族も同行する方も、それぞれの不安がありますかり
単身赴任の方は、孤独を感じやすかったり家族同行の方は、家族が不慣れな場所でストレスを感じメンタル不調にならないか心配という方もおられます
従業員の方がどちらで海外赴任なのかを聴き、心配な事や悩みがあるのかなどを聴取するようにしていました
そして、海外赴任場所に相談相手(知り合いの上司や同僚)がいるのと、いないのとでは本人の不安も少しは軽減されるため、この内容も聴取をするようにしていました
現在の心境を確認
海外赴任に対して、期待が大きいのか不安が大きいのか従業員によって様々です
期待が大きすぎても、現実とのギャップを感じてしまう可能性もありますし、逆に不安が大きすぎてもストレスを感じてしまいます
本人が、どのような心境で海外赴任について考えているのかを聴取し、必要であれば上司や産業医と情報共有をするようにしていました
心境だけではなく、上記の2点の内容も必要であれば必ず産業医と上司と情報共有をするようにしていました
さいごに
海外赴任者の面談は、渡航前や一時帰国、帰国後と3回程度しか実施できません
不慣れな場所や環境で、体調を崩す可能性も高く欲を言えばもっと手厚いサポートをして行きたいと考えていますが、現実では難しいことがたくさんあります
また、赴任者のサポートは手厚いが出張者に対してのサポートは手薄になってしまっているという、企業もあります
そのため少ない面談を適当に実施するのではなく、しっかりと聴取することが大切だと思います
まだまだ産業保健師として、知識不足やスキル不足を痛感する日々ですが諦めずに様々なことに挑戦し、成長できるよう努力していきたいと思います