仕事について

産業保健師のやりがい|仕事が楽しいと思える瞬間!保健師の必要性を感じてもらう

産業保健師に限らず、仕事をする上で辛いことや辞めたくなることがあるかと思います

仕事のやりがいは何か、どのような時に感じるか考えてみました

そもそも仕事をする上で、やりがいが必要であるかと疑問に思う人や

仕事はつまらない、お金を稼ぐためのものと考える人もいます

私は産業保健師として働いて4年目となります

学校保健師の経験を含めると保健師として6年目となります

その中で、保健師の仕事が辛く辞めたくなったこともありました

特に保健師と働きだした当初は、看護師とのギャップを大きく感じること、保健師として覚えること、人間関係で悩むことがたくさんありました

私が保健師として働いくことができた理由は楽しいと思えることができたからだと思います

「仕事は辛い」、「仕事はつまらない」と考えるよりも

仕事が楽しいと思えること、やりがいを感じることができることができたほうが仕事の成果につながると思います

人は誰しも褒められること、感謝されること、認められることで嬉しく感じると思います

仕事もこのように思われれば、楽しく感じてもっとやってみよう!となります

仕事をさらに頑張ることでまた感謝されます

このループに入る前に諦めてしまうのは勿体ないです

では、どのような時に感じたのかを考えてみました

これから、産業保健師や保健師を目指す方の参考にもなるかと思います

保健師の仕事で保健指導はもっとも重要

保健師の仕事として、保健指導は重要なの仕事になってきます

そのため、保健指導の経験から学ぶことはたくさんあります

保健師は医療職としての基礎知識はもちろん大事ですが

コミュニーケーション能力、傾聴力なども重要になってきます

保健指導は、健康に興味がある方への保健指導方法、健康に対して無関心の方への保健指導方法などがあります

人それぞれにに合わせた指導を行う必要があります

保健指導をするには、職場環境、家庭環境、通勤距離や残業時間などの従業員の背景をしっかり理解することが大切です

健康診断の結果だけで健康指導を行うだけでは指導の意味がありません

本人も結果を見れば悪いことは分かり、インターネットで調べればなんで悪くなったのか出てくるかもしれません

そのような、保健指導では指導内容を聞いてもらえなくなり、仕事が辛くなってしまうかもしれません

先ほどの人それぞれの背景は異なり、原因などを調べた際に全く同じ背景を持って同じ症状の人はいません

そのため、保健指導では保健師として専門的な知識、対象者の状況、今までの経験からのアドバイスなどを考慮して人それぞれにアドバイスする必要があります

私も当初は全くできておらず落ち込むことがありました

今でも「あのときは、もっと違う伝え方のほうがよかったかな…」と反省することも多くあります

しかし、少しずつ従業員の方から「今日は楽しかったよ。また来てね」という言葉をもらう機会が増えてきました

保健指導を「楽しかった」「いろいろ教えてくれてありがとう」などと思ってもらうことで

感謝の言葉をもらうことで仕事へのやりがいや楽しさを感じることができました

健康教育による健康意識の改善

保健師として健康教育のために人前で講義することも必要となります

産業保健師1年目のときに人前で講義するなんてできないよ、と思っていました

今でも講師として従業員の前で話すことは自信もなく緊張もします

また、皆さんに退屈せずに聞いてもらうために準備をして、多くの人に伝えることは難しいです

しかし、人前で話すことは本当に勉強になります

健康教育を聞いていただいた従業員の中には、熱心に聴講してくれる人もおり

「健康について知ることができて良かった」「もっといろいろ教えて」「また、健康教育してね」

などの感想をいただくこともありました

聞いてくれた皆がこのように感じてくれるのは難しいことですが

一部の方だけでもこのように感じてくれるおかげで

次はどういう内容の健康教育をしてみようかな、どういうことに興味があるかなと考えることで楽しく感じることができました

準備など大変であり、緊張もするので面倒くさいこともたくさんあります

しかし、健康に興味を持ってもらうことが何よりも嬉しいですね

工場で産業保健師として勤務していた時に

部署の所属長から「数分でいいから簡単なストッレチみたいな健康教育してくれない?おじさんばかりで皆疲れが取れないんだよ」と要望をもらうことがありました

保健師として知ってもらい、健康について興味をもってもらうことが保健師としてのやりがいがでてきます

誰か1人でも自分も求めてくれる存在がいるだけでやりがいは生まれると感じました

メンタルケアの対応に興味が湧いた

産業保健師として働き、多くの知識を身に着けていくことで産業保健師の仕事が楽しいと感じることが増えました

その中でもメンタルケアは、私が特に興味がある分野です

メンタルケアはどの対応が最も正しいというものではないと考えます

メンタル不調の従業員とコミュニケーションを取り、周囲を巻き込みながら問題解決をしていく必要があります

メンタルケアを実施していくと、「もっとこうしたほうが良いのでは?」「明日は違う考えで再度挑戦してみよう」など考えさせられることがたくさんあります

そのため、たくさん考えて、行動を繰り返すことにより学びが大きいと感じました

最初の頃は、失敗も多くあり「もういやだ」「辞めてしまいたい」と思うことがありました

メンタルケアの対応で仕事が嫌になる人も少なくないと思います

失敗を繰り返していく中で、メンタル不調の従業員から「あなたがフォローしてくれたから頑張れたよ」という言葉がもらえるようになり

諦めず頑張ってきて良かったなと感じました

たくさの人と連携、巻き込みながら仕事をする

産業保健師の業務においては他部署など多くの人との連携が必要不可欠であると考えます

健康経営に力を入れている企業もあれば、そうでない企業もまだまだあります

また、力を入れているように見えているが実態はまだまだな企業もあります

そのため、産業保健師の仕事内容を理解してもらえず、本当に必要なのかと考えている人も中にはいます

私も似たようなことを言われたことがあります

そのような時、どうしても肩身が狭く、辛く感じてしまいますが

何もしないままでは変わりません

産業保健師の業務内容が明確になっている企業であれば
他部署との連携の取りやすさがありますが
立ち上げ時などは
なぜ◯◯の業務は他部署が関わる必要があるのかの根拠を基に
丁寧に説明していく必要があります

産業保健師について知らない人が多いなら、まずは他部署へコミュニーケーションを取りにいき

  • 誰が産業保健師をやっているか
  • どんな仕事をやっているか
  • どんなことなら相談に乗れるか

これらのことを知ってもらうことが大切になってきます

保健指導をするには、コミュニケーションが必要です

役割を説明する時に反発する方や役割に納得がいかない方もおられます
しかし、しっかりと話し合いを重ねたり
業務内容を見直したりするうちに健康経営について会社全体で取り組んでいると実感ができます

まずは自分がどういう人か知ってもらわないと躓くことが多くあります

逆に周囲を巻き込むことを意識して仕事を行うようにすれば仕事がしやすくなると思います

とても時間がかかり、手間はかかりますが

人を巻き込みながら業務を進めることで、仕事がスムーズに回るようになり、仕事が楽しくなるのでメリットしかないです

試行錯誤してより良い健康経営を考えていく

産業保健師の業務には、新規イベントの立案・計画をすることもあります

従業員が心身ともに健康保持増進できるために健康に関する知識を提供および健康の管理体制の見直しも行っていきます

どうすれば従業員が心身ともに健康でいることができるかを常に考えて、産業医や人事労務担当者と話し合いを重ねがら計画していくことが必要です

何が必要であり、何を取り入れていくかを立案して、計画していきます

どのようにしていけばより良くなるのか考えることが楽しいとも感じています

規則正しい就業により生活のリズムが整った

看護師は交代勤務での働き方が多いと思います

また、休みは不規則かつ休日対応もあり、時間外労働も多くあります

そのため、生活リズムが崩れやすく、体調を崩すことも多々ありました

産業保健師や学校保健師は、日勤帯のみの勤務となり、時間外労働も少なくなりました

勤務先にもよりますが土日祝日は休みであり、休日は定期的であり予定も立てやすいですね

プライベートの時間を有効に使うことができ、充実した日々を過ごすことができています

0→1を作る難しさとやりがいを実感できたから

初めから産業保健師としての役割の土台が、しっかりしている企業で働いていた時は仕事面ではとてもやりやすさを感じれることがてきました

しかし、昔からあった土台を変更し何か新しいことを初めようとした場合、ものすごく時間がかかってしまったり、変化を嫌がる上司も少なくありませんでした

その部分では働きにくさも感じ、やりがいや楽しさといった部分はあまり無かったです

その反面立ち上げは、何も無い0の状態から1を作り上げる(土台作り)難しさはありますが、他部署と連携し試行錯誤しながら1を作り上げる楽しさや、やりがいを感じることができ産業保健師という業務が楽しいと思えるようになりました

自分の現時点の知識不足を痛感できたから

健康経営って具体的にどのようなことしたらいいの?と思っている従業員は少なくありません

そのため、産業保健師が舵を取って従業員の方たちへ説明する必要がありました

しかし、従業員からの質問に上手く答えられなかったり自分の知識不足を痛感したりする部分がたくさんあり、自分に足りていない知識を知ることができました

自分の知識不足を目の当たりにすると、かなりショックを受けましたがそれ以上に「自分は、今まで知ったつもりでいたんだな」と振り返れるいい機会にもなります

慣れ親しんだ場所では、気づけなかった発見もありとても貴重な経験をさせて頂きました

興味が持てる業務が増えて知識を深めていくことが楽しい

産業保健の業務がなんとなく分かり始めると「この内容ってどういうことなんだろう?もっと知りたいな」「自分はまだ〇〇について知識不足を感じるなもっと知識を深めたい」と思うことが増えてきました

自分でもっと知りたいと興味を持った内容は楽しいと思えることが多いです

産業保健師業務は従業員の健康保持増進のサポートの新企画の立案や、保健指導、メンタルケアなど様々あります

まずは、産業保健師業務でこれが楽しいと思える業務を見つけることをおすすめします

産業保健師業務はやっぱり自分には向いていないな…と感じることが多い場合は転職を視野に入れるのもいいと私は思います

責任を持てる仕事も増えてモチベーションが上がる

責任を持つことが逆にプレッシャーと感じてしまう人もいると思います

しかし、常に事務作業ばかりで自分の存在意義が分からなくなる職場の方が仕事が楽しくないと感じてしまう

産業保健師1年目の時は、常に先輩のサポートを務める事が多く学びは多くありましたが、他部署の上司から「はりさん今日は1人?なら、〇〇さん(職場の上司)がいる時にまた相談させてもらうね」と言われることがあり、自分は頼りないのかな?と寂しさを感じていました

産業保健師2年目になり、業務にも慣れたこともあり任される業務も増えてきました

そして、従業員の方からも「はりさん〇〇の件教えてもらってもいい?」と頼られることも多くなり、もっと頑張りたいなと思えるようになりました

さいごに

どのような職業で働くにしても、仕事に興味があるかないかは重要だと思います

これから保健師を目指す方には、こんな仕事をしているのかと参考にしてもらえればと思います

今、産業保健師として働いている人でも辞めたいと思われている方はいるかと思います

私も辞めたいと思ったことが何度もあるため、そのような気持ちはとても良くわかります

時間をかけて健康の重要性を訴えても健康経営に興味がない企業もあります

自分の存在意義が分からなくなることもあると思います

今日まで産業保健師として働いてきて、辛い思いも沢山経験しました

そのような時は転職も視野に入れて、スキルアップを目指すのもありかと思います

自分が今後どのような仕事環境で働いていきたいか、何を重要視したいかを明確にすることが大切です

その中で、保健師が合わないと感じる人もいるかもしれません

その時は別の道を選択することも間違いではないと思います

産業保健師の業務は、本当に学びが多い職業だと私は常々思っています

産業保健師として働いていくにつれて、この仕事をもっと学んでいきたいと思えるようになりました

失敗の多い毎日ですが、諦めずに日々成長していきたいと思います