スキルUP

産業保健師に必要なスキル|スキルアップのために実践したこと

産業保健師として働き始めて、何となく業務内容にも慣れてきたけれど

今後スキルアップしていくために何の勉強をしていけばいいかが分からないと

悩んでいる方も多いと思います

私自身、産業保健師2・3年目の時に業務内容には慣れてきたけれど

果たして本当に産業保健師としてスキルアップしているのかな?と悩んだ時があります

そのような時は、研修会や勉強会に参加をして

もっと知識を付けようと行動していました

研修会や勉強会に参加し知識を身につけることで、

何となく少しずつ成長していっている気持ちにはなりますが

知識ばかり身につけて頭でっかちになっている自分にも気が付きました

これでは、産業保健師として成長しているという風にはならないのでは?と思います

しかし、あることを意識・経験することで

周りの上司や産業保健師の先輩方から

「はりもぐさん、去年よりだいぶ成長しているね」と言って頂ける機会が増えてきました

私が実践した内容は、下記の内容です

  • 後輩指導や、リーダーとしての役割を経験する
  • 上司や他職種へのアウトプットする機会を増やす
  • 日々の目標を立てて達成できるようにする

この3点を意識していました

具体的にどのような内容なのかについて、書いていきたいと思います

産業保健師に必要なスキル

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、どの職場でも必要となるスキルですが産業保健師として
働きだして改めてこのスキルの重要性を痛感しました 

このスキルが必要と痛感した理由は
産業保健師の業務は色んな世代の方と関わる機会も多く
他部署との連携が大切な業務が多いです

例えば
健康診断結果で再検査が必要な従業員も若い年齢の人もいれば役職がついている方など様々です。

メンタル不調者の従業員から相談を受けた際は
相手が何を伝えたいのかを理解しそれに対しての返答をしなければなりません
またメンタル不調者のフォロー体制も
人事部や労務担当と話し合う機会もとても多いです

初対面の人や、今まであまり関わりがない人とコミュニケーションを図るのは
とても緊張すると思いますが
コミュニケーションをとらなければ業務が滞ってしまう場合もあります

コミュニケーション能力を向上させるために
私は怖がらずに色んな方に積極的に話しかけ自分の意見や考え方を伝えてました
また傾聴力もとても重要です
相手が何を伝えたいのかをしっかり聴くように心がけました
このスキルは場数を踏むしかないのかなと思います

まずは職場巡視からでもいいので自らすすんで
コミュニケーションを図りにいくことが大切だと思います

健康経営のために考えて発想すること

産業保健師は常に従業員の健康保持増進のために何ができるだろう?アンテナを張っておく必要があります。メンタル面の体制を強化したらより良い健康管理体制ができるのではないか、最近運動不足の従業員も増えてきているからウォーキングイベントを実施すれば、従業員の運動不足が解消されるのではないかなど、様々なアイディアを思いつくことが大切です。

発想力を身につけるために、私は他の企業で働いている産業保健師が勧めた本を読んだり、研修会に参加したりしていました。このスキルを身につけるために研修会に参加するのは、本当に良いと思います。理由は、他企業で働いている産業保健師とコミュニケーションを図ることで、今まで自分が思いつかなかったアイディアも聴くことができ、良い刺激になるからです。

そして、本や研修会で学んだことを自分の働いている企業でどのように活かせるかを考えることが重要です。

ひたすら行動すること

上記の内容で記載しているアイディアを思いついたら次は実践することが大切です

失敗を恐れずに解決策を考え行動していくことが重要です


企業によっては産業保健師の役割がいまいち分からないという企業もあります
このような場合、企業に言われたことだけをするだけのルーティン作業になってしまい
業務がつまらないと感じてしまいます

例えば健康イベントを実施する場合、何のテーマで健康イベントが必要と思うのか、なぜそのテーマが必要と思ったのか、そのためにどのような準備が必要なのかなど様々なことを考え、行動しなければなりません。

そのためには、常になぜこの業務が必要なのか?と疑問に思うことが大切だと私は思います
上司から「保健師さん、前年度も〇〇の健康イベント実施したから今年も頼むね」
と言われた時に今年も前年度と一緒の健康イベントを実施するか
と健康イベントを実施する意味を考えずに行動していたら
思考力や行動力は低下してしまう一方だと思います

間違えたらどうしよう……失敗したら怖いな……という気持ちはよく分かりますが、やってみないと分からないことはたくさんあります

挑戦していくことが大切だと思います

視野を広くもつ

産業保健師は、企業で働く従業員の心身の健康保持増進を支える立場です。

しかし、この言葉だけにとらわれてばかりでは、大事なことを見落としてしまうと思います。

企業によって、企業の文化や健康問題は様々です。

その中で自分が勤めている企業では、どのような部分から健康問題に取り組んでいくべきなのか、視野を広く持ち考えることが大切だと思います。

健康診断の結果やストレスチェック、残業時間、ラインケアやセルフケア、通勤時間、食生活など従業員の現時点での情報を把握して、すぐにでも改善していく必要がある事例、現時点では介入しなくても良い事例なのかを判断することが大切だと思います。

また些細な情報や疑問を見落としてしまわないように
常にアンテナを張ることは大切だと感じます
そのためには、現在産業保健ではどのような話題が旬なのかを、知る必要があります
医療や健康問題や健康管理、メンタルケアなどは、時代と共に知識や介入方法も
どんどん変わっていきます
この流れに、置いていかれない様に常にアンテナを張っておくことが大切だと感じます

学習的向上心

知識不足を感じた時に
よく分からないな……まぁいいか!と
適当に業務を済ませていたら何も成長は出来ないと思います

分からないことはそのままにしないで
研修会に参加して知識を得たり本を購入したり
様々な方法で解決していくことが大切です

自分が理想とする産業保健師に近づくためには努力が必要だと思います

産業保健が学べないのは環境のせいや
人間関係のせいにするのではなく
まずは自分自身のことを振り返ることが大切です

スキルアップのために実践したこと

後輩指導や、リーダーとしての役割を経験する

人に指導する立場を経験することや、自分がリーダー格として何かをすることは

大変な思いもたくさんしますが本当に学びが多くあり、

成長する機会が増えると思います

人に指導して、質問を受けたり相手の理解度や成長するスピードをみると

「自分の説明が分かりにくかったのかな?」

「やる気がない人への指導ってどうすればいいのかな?」と

悩み改善策を考えて行動することは、従業員への保健指導にも同様のことが言えます

指導役は幾度も経験していますが、相手に嫌味を言われたり不貞腐れる態度を取られたり

嫌な思いも多くありましたが、反対に感謝されることや

「産業保健師の仕事が楽しいと思えました」とありがたい言葉をもらうこともでき、

自分自身のスキルアップにも役立てることができました

また、リーダー格として何か1つの業務を効率よく捌いていくことは

業務の優先順位を把握し無駄な作業や時間をどうすれば削減できるかを

考えられる力を身につけることができます

このスキルを身につけることで、

無駄な残業を減らすことや不必要な業務改善も可能になりました

上司や他職種へのアウトプットする機会を増やす

インプットはとても大切だと思いますが、結局アウトプット出来なければあまり意味がないのでは?と思います

アウトプットする力を身につけることは産業保健師として大切です

理由は、産業保健師の業務内容は従業員の心身の健康保持増進をサポートする役割です

そのためにも、他職種との連携がとても大切になります

しかし産業保健師側が何で〇〇の業務や役割が必要なのかを理解し、

そのために必要な知識を得て相手側に説明をする機会をもうけなれば

他職種や上司からすれば「結局何が言いたかったんだろう?」

「それをすることで、どの部分がメリットがあるのだろう?」と思われてしまいます

そのためにも、アウトプットする機会を増やし説明力を鍛えていくことが大切だと思います

日々の目標を立てて達成できるようにする

日々同じような作業を毎日毎日繰り返していても、

業務内容に慣れることはできるけれど成長しているとは言えないと思います

たまに業務に慣れていることに対して、仕事ができていると勘違いする人もいますが

このようなことを続けていても

自分自身でも成長していると実感することは後々難しくなってくると思います

そのため、小さな目標で構わないので日々目標を決めて達成することを意識していました

目標を達成するために、どのように業務を回していくかを考えることや

達成出来なかった場合は、なぜ達成出来なかったのかを考えて

行動していくことが大切だと思います

自分自身での振り返りは、初めのうちは難しいと思います

そのため私も先輩や上司にフィードバックする場を設けてもらい

実践したことや結果を聴いてもらう機会を作っていただきました

さいごに

産業保健師として、知識不足を痛感したら勉強会や研修会に参加して

スキルを身につけることはとても大切だと思います

しかしそれだけではなく、身につけた知識をどう活用していくかが大切だと思います

今後も、自分が理想とする産業保健師に少しでも近づけれるように

行動をすることを諦めずにいれば「産業保健師って楽しいな」と思えるようになりました

自分自身の現在の理解度を把握し改善していけるよう、努力し行動していきたいと思います