現在、産業保健師として働き出して4年目となります。
4年間産業保健師として働いてきたなかで、立ち上げの経験もさせて頂きました。
立ち上げ経験と聞いて「自信が無いな。私には無理かも。」「立ち上げ経験の魅力って?」と思う方もいると思います。
今回は、私が立ち上げを経験させてよかった事について書いていきたいと思います。
立ち上げ経験は経験した方がいい
立ち上げ経験のチャンスがある場合は、絶対に応募した方がいいです。
例え期間が3ヶ月や半年、1年と短くても経験した方がいいです。
理由としては、学びが多いからです。
立ち上げで大切なことは、企業側が健康経営をどのように進めていきたいかを、把握することです。
そのためには、しっかり話し合いをすることが大切です。
話し合いの場では、企業側が何を1番伝えたいか話に焦点を当てて聞くことがポイントです。
次に、企業側に対して意見を伝える時に産業保健師として基礎知識はもちろん必要ですが説明力が大切になってきます。
ただダラダラと説明するのでは意味がありません。
相手が理解しやすいような言葉を使い、分かりやすい説明をすることが大事です。
そのためには、図やデータを用いてPowerPointで分かりやすくプレゼンテーションする方法も必要です。
このように、産業保健師として大切になってくる聞く力・説明力・データ処理能力なども身につけることができます。
立ち上げ経験については【産業保健師 立ち上げ経験談】に記載しています。
ゼロから始める方が仕事はやりやすい
産業保健師1年目の時は、健康経営や産業保健師の役割が明確にされている企業で働かせて頂きました。
産業保健の基盤がしっかりしていたため、産業保健について何も理解していなかった私にとっては、本当に学びが多くとても勉強になりました。
産業保健師について学びを深めていくにつれて「今のままの基盤でも悪くはないと思うがもっと、違う方法もあるのでは?」と思うことも増えてきました。
しかし、根付いている文化を変えようとするのは時間がかかる場合もあります。
これは、企業にもよると思います。
私が勤めていた企業では、保守的な考えが強くあまり変化を好まない企業でした。
そのため1つのことを変えるのにも、ものすごく時間がかかりました。
足並みを揃えることはとても大切ですが「もっと、やり方はあるのではないのかな?」とジレンマを感じることが少なくありませんでした。
立ち上げ経験ではゼロから基盤を作り始めるため、このようなジレンマは少なくなります。
また立ち上げたばかりなので、修正追加もしやすく他部署や所属部署と連携し試行錯誤しながら、基盤を作り上げていくことができます。
0→1にする大変さはありますが、とてもやりがいを感じることもできました。
産業保健師は、1人職場も多く孤独を感じやすい業種でもあります。
しかし立ち上げ経験では会社全体で、よりよい健康経営を目指していくことで一体感を感じることができました。
さいごに
立ち上げを経験させて頂いた当初は、産業保健師が思うようにしていいよ。という空気もあり、有り難い気持ちはありましたがどこか孤独も感じ苦労することが多かったです。
そのため、データを用いて健康経営について説明したり積極的に従業員の方とコミュニケーションを図るようにしてきました。
このような行動を1ヶ月2ヶ月と続けていくうちに、従業員が健康経営は会社全体で取り組んでいくことである!という理解に変わってきました。
私は経験が浅いから無理かも…と思う気持ちもとてもよく分かります。私も産業保健師経験が浅く立ち上げを経験させて頂いた時はプレッシャーを日々感じていました。
しかし、はじめから諦めることは勿体ないです。
チャンスがあるなら、どんどん挑戦することが大切だと私は思います。
まだまだ、知識不足を痛感する日々ですが言い訳ばかりせずに、少しずつでも成長していけるように努力し、行動していきたいと思います。