私は産業保健師として働く前は、学校保健師として働いていました。
学校保健師は、学生たちのメンタル面・フィジカル面のフォローだけではなく教職員のフォローもしていました。
今回は、学校保健師として働いていた時に多かった悩み相談について書いていきたいと思います。
自分の将来が分からない
学生たちの悩みで、将来どうしたいかが分からない。自分が何をしていきたいのかも分からないという悩みが1番多かったです。
そもそも、どうしてもこの大学に入りたい!という思いで入学した学生もいれば、機械や化学など興味がある分野をもっと学びたいと思い入学したという学生もいます。他にも家から近い大学を選んだ、親に勧められて選んだ、指定校推薦で選んだなど理由は様々です。
どのような理由であれ入学当初は、これからどんな学びがあるのだろう?早く色んな事を学んでいきたいなと、希望を持ち勉学に励んでいくことができますが1年目、2年目と学年が上がることにより自分の得意なこと、不得意なことが分かるようになってきます。
その時に「やっぱり大学生活は楽しくないな…」と思う学生もいれば、不得意な事に対して、得意になれる様に努力して取り組んで成長していく学生もいます。
しかし3年目4年目になり就職活動を経験することで、大学で学んだ知識を社会人になって活用できるのかと不安に駆られたり、今まではただ単純に好きな分野だから学べたことも、社会人として働きだして、給料のために働くとなればどうなるんだろう?などという漠然とした悩みに翻弄されている学生も少なくありませんでした。
どのように対応した?
①関連図を用いて頭の中を整理させた
私は後輩指導や自分の頭の中を整理する時に必ず関連図を用いて整理します。
関連図は本当に役に立つ事が多いです。
以前別の記事で【産業保健に関するデータ整理】でも使用しましたが、関連図を学生に書いてもらいました。
自分の目標は何か、そのために大学に入った、今度どうしていきたいか、そのためにはどのような知識が必要なのかなど1つ1つ学生に質問して頭の中を整理するように伝えます。
この方法で「頭の中が整理できてよかった!」という声を多数頂きました。
ここで重要なのは学生が自分で考えて書くということです。保健師は、学生が関連図にまとめやすいように、必要な質問をするだけにします。
やはり、自分で考えて行動しなければ今後同じような状況になった場合、解決できずに苦労したり「自分はダメ人間だ」と自信喪失してしまう可能性もあります。このような状況は避けたいと私はいつも思っていました。
②セルフケア方法を伝えた
セルフケア方法は一般的なストレスコーピングやアーガンマネジメントなど、学生1人1人にあった方法を伝えてました。
学生たちが今後社会人になった時に必ず今以上のストレスはかかってきます。そのため、今後も役に立つ可能性があるセルフケア方法を伝えるようにしていました。
やはり、自分しか自分の心身の変化は気づけないと私は思います。そのためには、自分の心身のSOSに気づくことが大切です。
学生たちの、今後の人生も視野にいれたケアが大切だと私は思います。
さいごに
上記の経験は産業保健師として働いている今でもとても役に立つことが多いです。産業保健師の求人はないけど学校保健師の求人ならある!という方は、ぜひ応募することをお勧めします。
どの記事でも書いているように、結局大事なのは自分がどのように考えてどのような行動をしていくかだと私は思います。
産業保健・学校保健・看護師などと切り離して考えるのではなく、すべての経験はつながっています。
学生に対して実施したセルフケア指導も、看護師に置き換えるのであれば退院指導みたいなものだと私は思っています。
私も産業保健師をしていて何度も挫けそうになるときがあります。その時は初心に戻り自分はどうして産業保健師を目指したのか?と考えます。
まだまだ勉強不足と経験不足を痛感する毎日ですが、日々成長していけるように努力していきたいと思います。