産業保健師の業務は、企業で勤めている従業員の健康保持増進をサポートする立場です。
そのためには、産業医や産業保健師、人事労務担当者など他部署との連携が必要不可欠となってきます。
しかし産業保健師の顔も従業員に知られていない、産業保健師の業務内容が従業員の方があまり理解していなければメンタル面のサポートやフィジカル面のサポートを必要とする方がいた場合も産業保健師へ繋いでもらえないと私は思います。
このようなことが起こらないように、産業保健師の業務内容を従業員へ知って貰う必要があります。
今回は、私が従業員の方へ産業保健師の業務内容を知ってもらうために実施している内容について書いていきたいと思います。
職場巡視を積極的に行う
月1-2回産業医と職場巡視はされている方は多いと思いますが、月1回2回では少ないと私は思います。
従業員へ産業保健師の存在を認知してもらうことは、私は大切だと思います。
やはり、顔も知らない人に相談をしたいと思う方は少なくないと思います。
そのためには、自ら従業員の職場に出向いて存在を知ってもらう必要があります。
職場巡視は、たくさん利点があります。産業保健師を知ってもらえるだけではなく、実際に従業員が働いている職場を見ることもできます。また、普段話す機会が少ない従業員とコミュニケーションをとることができます。
1人職場や業務量が多い職場で働いている産業保健師の方は、職場巡視を実施したくてもなかなか職場巡視ができない方もおられると思いますが、時間が空いた時には実施したほうがいいと思います。
健康ポスターの作成
最低月1回は、従業員に向けて健康ポスターを発信しています。
内容としては、企業におけるフィジカル面やメンタル面の問題点や改善点などの内容を書いています。
健康診断の時期になれば、健康診断を受ける必要性や、健康診断結果の見方について書いています。
そして、必ず産業保健師の社内メールアドレスと内線番号を記載しています。
作成した健康ポスターは、社内便で各部署に配布せずに、直接部署に持っていき職場で掲示してほしいと伝えています。
保健師だよりだと、文書も多くなりあまり読んでもらえない可能性もありますが健康ポスターだと、内容も短く読まれやすいです。
また、毎月健康ポスターを配りに行くことで従業員の方も「今月のポスターね」と覚えてくれるようになります。
毎月配布して習慣づけることが大切です。また配布する時に、ポスターの感想を聞いたり今後どのようなポスターを書いて欲しいかなど情報を得ることができます。
ポスター作成は、自分自身の勉強にもとても役立ちます。
ポスターは、自分が伝えたいことを短文で書かなければなりません。
そのため従業員に興味を示してもらえる様なキャッチコピーを作成しなければなりません。
長文で説明することより、短文で説明することの方が何十倍も難しいと私は思います。
端的で分かりやすく伝えるスキルは、どのような場面でも役に立つことが多いです。
さいごに
上記の内容は、自分が実践してみて学びが多かった内容です。
当たり前のことですが、名前も顔も知らない方に相談をしようと思う方は少ないと思います。
まずは、自ら行動して自分の業務内容を従業員に知ってもらうことが大切だと思います。
従業員とコミュニケーションをとり人脈を作ることにより、業務をスムーズすすめることも可能になります。
「産業保健師が言うならやってみようかな?」と思われた方が、産業保健師としてやりがいも感じることができます。
私は、まだまだ産業保健師として必要な行動力やコミュニケーション能力が足りてない部分を痛感する毎日ですが、今後も日々成長できるように頑張っていきたい思います。