仕事について

産業保健師として苦労したこと

今回は、産業保健師として苦労したことについて書いていきたいと思います。

産業保健師は企業の中で、医療職として働き従業員の心身の健康保持増進を手助けする存在です。特殊な仕事内容のため企業のなかで苦労することをたくさんあります。

産業保健師として働いて3年目になりますがその中で苦労したことについて書いていきたいと思います。

会社が健康管理に興味がない

この悩みは、産業保健師の経験者なら誰もが経験したことがあると思います。

会社として法律上でしなければならない健康管理だけをしている会社は少なくありません。確かに、法律上の健康管理をしていれば特に問題はありません。しかしそれだけでは、従業員の心身の健康保持増進を支えることは難しくなります。

産業保健師は、会社側に法律上では補えていない健康管理を支援する立場でありますがそもそも会社が健康経営に興味を持っていない場合、産業保健師が意見を言ったところで「何を言ってるんだろう?法律上で必要なことを実施しているのだからいいじゃないか!」「自分たちがしている健康管理が間違っていると言いたいのか?」と思われてしまい、コミュニケーションを取りにくくなる可能性があります。

健康管理に興味がない従業員への保健指導

産業保健師の業務として保健指導は主な仕事内容です。企業にはたくさんの従業員が勤務しており様々な考え方の人がたくさんいます。中には健康管理に興味がない人もいます。例えば血圧が160−170台が去年から続いているにもかかわらず症状が出ていないため病院を受診していない従業員に対しての保健指導は大変です。保健師が指導しても病院受診しない従業員に対して緊急性が高い場合は産業医からの指示で受診を促したり、人事部に相談し人事部から所属長に本人へ病院受診させるように指示をすることができますが、他人から指示されて受診をしているので、本人が健康管理に対して興味を持っているわけではありません。このような場合、また再検査対象になった場合同じことを繰り返す可能性が高くなります。

健康イベントを会社の恒例行事にすること

会社で働いている従業員の健康保持増進のために健康イベントを実施することも産業保健師の業務の1つです。その中で、会社の恒例行事の健康イベントは従業員の参加率も高いですが、新規の健康イベントを実施した場合、参加率を高めるために従業員に声をかけたところで、参加率があまり上がらず1回のみで終わってしまうケースも少なくはありません。このようなケースが続いてしまうと、産業保健師も会社側も「1回のみのイベントで果たして実施した意味があったのだろうか?」モチベーションが下がってしまう可能性があります。

対処法

この③つの内容を対処するために必要なことは共通している部分があります。

1.会社側が、健康管理のどの部分に1番興味があるのかを理解する。

2.健康管理がもたらすメリット・デメリットを数値化で表すなどわかりやすい説明を行う。

3.相手が行動を起こすまで待つまたは誘導する

この3つを意識しておけば困難な状況に陥っても、冷静に対処し考えることができると思います。

さいごに

産業保健師は、1人職場が多く孤独を感じやすい職業でもあります。困難な事例にあったた場合は、ますます孤独も感じやすくなります。

そのような状況に陥らないためにも、対処法を理解し企業にとってより良い健康管理を提供できるように日々精進していきたいと思います。