仕事について

産業保健師役割分担の大切さ

産業保健師の役割は、企業で働く従業員の心身の健康保持増進をサポートする立場です。

そのためには、産業保健師としての基礎知識やコミュニケーションスキルはもちろん必要ですが、従業員の心身の健康保持増進をサポートするためには、他部署との連携や役割分担がとても大切になります。

今回は、なぜ役割分担が必要なのかについて書いていきたいと思います。

あくまでサポート役

産業保健師は、従業員の心身の健康保持増進をサポートする立場です。

そのため従業員が、フィジカル面やメンタル面で不調をきたした場合はサポートする必要がありますし、心身が健康の状態の従業員に対しては増進できるためのサポート(健康教育など)する立場です。

つまり、主役(従業員)の引き立て役にすぎないと私は考えています。

このような書き方をすると「え?下っ端ってこと?」などと勘違いされる方がごくまれにおられますが、そうではありません。

「私は産業保健師だ!」という偉そうな態度で従業員と接することは避けた方がいいという意味です。

「そんな人って本当にいる?笑」と思う方もおられると思います。しかし意外とこのような考えの方はいます。

このような態度で従業員に接していては、従業員と信頼関係を築くことも難しくなり業務もしづらくなってしまいます。

サポート役がいることで、救われる人たちもたくさんいます。

これからも、最高のサポート役になれるように努力していきたいと思います。

常に職場をみているのは上司

産業保健師が、従業員の心身の状態を常に把握している訳ではありません。

日頃から部下の様子をよく見ているのは、各部署の所属長です。

所属長が部下のいつもと違う変化にいち早く気づくことが大切です。

そのためには、所属長に対してもラインケアについて説明する必要があります。

ラインケアについては【ラインケアについて】【保健指導方法4つのケアについて】に記載しています。

https://healthnurse-yuchi.com/phn-28/415/

しかしラインケアの説明は、難しいと感じています。

その理由としては、ラインケアだけを強化してもセルフケア能力が劣っていたら、ラインケアにも限界があると感じているからです。

4つのケアがうまく回るような、組織作りについても他部署と連携しながら、力を入れていきたいと考えています。

役割分担が大切

産業保健師だけが、人事部だけが、所属長だけがと、それぞれが個別に頑張っていても「何か、自分たちだけが頑張ってる気がする」と不満が出やすくなる可能性もあります。

それでは、あまり意味がないと思います。

大事なことは、役割分担を決め会社全体で健康経営に取り組んでいくことだと思います。

役割分担も、きっちりと決めてしまうと不満が出やすくなるので、話し合いを重ねながら決めていくことが大事だと思います。

現在勤めている企業では、役割分担はしっかりとしていますが逆にきっちり決めすぎてしまい「それは、うちの部署の担当ではないんで」という言葉を聞くこともあり、あまりまとまりが無いように感じています。

そのため、人事部には再度役割分担について話をしたほうがいいと伝えています。

さいごに

健康経営は会社全体で取り組んでいく必要があると私は考えます。そのために産業保健職がサポート役として存在していると思います。

しかし役割分担が曖昧な職場だと、日々の業務に追われてしまい介入していかなければならない事例も、後回しにしてしまう可能性もあります。

このような状況で働いていると自分の存在意義について考えてしまい、落ち込んでしまうこともあります。

「これは私の仕事ではない!」というような役割分担ではなく健康経営を目指すための役割分担として、会社で話し合いをしていくことが大切だと思います。

まだまだスキル不足を痛感する日々ですが少しずつでも成長できるように努力し行動していきたいと思います。